志村正順 野球の殿堂入り
放送関係者初の受賞である。
2005

NHKがラジオ中継を初めて今年で80年だそうだ。その記念のイベントの一つで懐かしい昭和33年の大相撲、栃錦対大内山の取り組みが放送された。あの首投げの大一番だ。実況はもちろん志村正順アナ。滑らかな口調で土俵上の描写が見事。感動した。私ごときが評価なんぞ恐れ多いが、こんな中継されたらテレビはいらない。しかしその志村正順も1960年、テレビにはかなわないといって引退、以後表舞台から完全に去ってしまった。ラジオに生き、しゃべりに生きた人だ。私は1959年のあの天覧試合、長嶋のサヨナラホームランのラジオ中継が今だ耳に残っている。ぜひvol.3、新潮文庫の「ラジオデイズ」を読んでいただきたい。

平成19年12月1日、永眠されました。

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