GEORGE LEWIS
JASS AT OHIO UNION

USA DISC JOCKEY ORIGINAL
DJL 100


学生時代はニューオーリンズジャズのバンドでドラムをやっていました。中でもジョージ・ルイスの音楽に引き込まれて、日々水道橋の「スイング」に足を運びました。この「ジョージ・ルイス オハイオユニオン」はここでしか聴けなかったのです。しかしあまりにも貴重盤でリクエストするのにとても勇気がいりましたし、お店側もやたらとかけてくれませんでした。同時期に録音されたBLUE NOTEのライヴ盤「CONCERT!」で我慢していました。

バブル期には10万円以上の値がついたコレクター垂涎の超貴重盤、演奏がとにかく素晴らしいのです。ジョージ・ルイスをはじめ、各プレイヤーと観客が一体となり、会場を興奮のルツボに巻き込んだこの日のライブの熱気がレコードを通してこちらの方までダイレクトに伝わって来るのです。「The World Is Waiting For The Sunrise」でのローレンス・マレロの延々と続くバンジョーソロがこのアルバムのハイライトではありますが、オープニングからクロージングまで、ジョージ・ルイスバンドの息もつかせぬ圧巻のパフォーマンスが体感できます。

このアルバムは1954年3月3日、オハイオ州立大学で行われたライブ盤で、ディスク・ジョッキーという海賊まがいのレーベルで発売されました。真偽は定かではありませんが、隠し録りされたとも云われ、何らかのトラブルで発売後2ヶ月でカタログから消えてしまいました。当然発売枚数は少なく、100セットを超すと税金の対象になることから、オリジナル・プレスは100セット以下ともいわれている超が付く幻の名盤なのです。日本に入ってきているのは10数セットとも云われ、コレクター間では誰が持っているかに就いて詳細な情報が交換されていたようです。

私の手元にはしばらくの間2セットありましたが、近年名古屋市の医師の方に1セットお譲りしました。現在手元にあるものはジャケット(Box)や盤の状態がとても良く、これほど状態の良いものを持っている方は少ないのでは。

ニューオーリンズ・ジャズに造詣の深い河野隆次氏(故人)の尽力によってわが国でも徳間音楽工業から1974年に再販されました。再販のニュースが流れたとき制作部に、発売したら会社を灰にするぞという脅迫紛いの電話もあったといいます。オリジナル盤所有者のコレクター心理も分からぬわけではありませんが、名演は広く聴かれて初めて名盤になるのです。

私はこのレコードは年に2回しかかけません(普段はストーリーヴィル盤で聴きます)。ジョージ・ルイスの誕生日である7月13日と彼の命日である12月31日です。7月13日は私の誕生日の前日、時差を考えると私の誕生日と重なる時があります。とっておきのバーボンロックを用意してこの2枚組ライヴ盤を愉しむのです。
敬愛する最高のミュージシャン、GEORGE LEWIS。
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