安曇野ジャンセン美術館
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半年に一度は必ず訪れます。半年ごとに作品が入れ替わり、企画展も開催しております。隣には併設のカフェがあり、鑑賞後はテラスでコーヒーを飲みながらぼーっとするもよし。受付嬢がまた素敵な方で、ジャンセン情報や時節の話題などをブログで発信しています。

ジャンセンが描く対象は、時の流れとともに移り変わってゆく。しかし彼が一貫して求め続けた世界には、光と翳(かげ)の両方が絡み合う真実があった。例えばバレリーナ達は舞台の上で観客の拍手を浴びる情景を描くのではなく、彼女たちが幼いころから続ける厳しいレッスンの合間のふと洩らす真実の表情を描く。もの言わぬ植物にも同様の眼差しを向け、華々しく咲き誇る華麗な温室植物よりむしろ厳しい環境下でもしっかりと根付き自生する山野草を好んで描く。スペインを旅して描いた闘牛シリーズでは人々に称賛される闘牛士よりも殺された牛をみつめ、同時に同国で貧しくもたくましく生きる裸足の市井の人々をクローズアップした。生とは何か死とは何か・・・・自身がその本質を見極めながら己の人生に刻んできた数々の歴史と戦争が、彼独自の世界を創り上げていったのである。






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